臨床の砦「相模原論文」

昨日書いたブログの「臨床の砦」が、今日の中日新聞夕刊の「目耳録」に取り上げられていた。

「感謝を込めて」というタイトルで、小説に登場する「相模原論文」について書かれている。
この論文は実在するもので、国内初の新型コロナで死亡した患者を受け入れた神奈川県の病院の医師が、患者の受け入れ、その後の院内感染、その風評被害などを報告した論文である。
私はこの論文が実在するものとは知らなかったが、今日の記事を読んでなるほどと思った。

「相模原論文」は、小説ではとても重要な存在で、コロナ診療が始まった頃に、主人公の敷島医師が内科部長の三笠医師に届けた論文で、その後、主人公の病院もコロナ患者を受け入れ、様々な問題が発生したがそれに立ち向かう三笠医師に「辛いのは私だけではない」といわせしめたものである。

夕刊のコラムで、作者の夏川氏は、論文の実名を出して良いか悩んだが、感謝を込めて実名を出した。論文のように誰かの支えのなるようにとこの作品を書いたということが明かされている。

(この目耳録を書いた世古紘子さんは、4月26日の中日新聞に「臨床の砦」を紹介する記事を書かれている。)
https://www.chunichi.co.jp/article/244203